「よく見るエコマークって実際どういった意味があるの?」
「エコマークにも種類があるの?」
エコマークを見たことのある人は多いと思います。しかし、実際にどういった意味があるのかは知らない人も多いのではないでしょうか。

実はエコマークと一言でいっても、様々な種類があり、それぞれが持つ意味も変わってきます。

今回は、エコマークの持つ意味や関連する環境ラベルについて解説していきます。

エコマークとは?

エコマークは、環境保全に役立つことが分かっており、エコな製品として認定された商品に付けるマークです。エコマークは1989年に公益財団法人日本環境協会によって制定され、国内で最初の環境ラベルとなりました。

ISOの規格(ISO14024)に則った、日本唯一のタイプⅠ環境ラベル制度として知られています。

エコマークは環境保全に役立つ商品に付けられるマーク

エコマークとは、原料から生産、廃棄に至るまでのライフサイクル全体を通して、環境への負荷が少ないと認定された製品に付けられるマークです。

認定の基準として見られるポイントは、以下の4つ。

  • 地球温暖化の防止
  • 生物多様性の保全
  • 有害物質の制限とコントロール
  • 省資源と資源循環

たとえば、再生プラスチック材料の使用割合やプラスチックに使用される添加剤や着色剤に関する基準が設けられています。

エコマークは公平性を重視し、多彩なジャンルの製品やサービスを対象としているのが特徴です。現在は70種類以上の製品やサービスを対象としており、環境保全の基準として欠かせないものとなっています。

エコマークが付くメリット

エコマークを付けることで、得られるメリットとしては、環境負荷の少ない製品だと消費者にアピールすることができるという点です。環境保全に配慮したものを提供していることが一目で分かり、製品を選ぶ際の基準にもなります。

また、企業の環境改善努力の推進をすることもでき、持続可能な社会の形成にも一役買ってくれます。最近では製品だけでなく、サービスにもエコマークが広がるようになり、多種多様なエコが浸透してきました。

2022年では約45,000件以上もの製品やサービスが認定されており、事業者と消費者をつなぐマークとしても活用されています。

環境ラベルにはほかにも種類がたくさん

環境ラベルには、エコマーク以外のものも多くあり、それぞれが一定の基準を設けて、環境に配慮した証明として広がっています。

今回は、数多くある環境ラベルの中から3つピックアップして、ご紹介していきます。

MSC認証:持続可能な漁業で獲られた水産物

MSC(海洋管理協議会)認証は、持続可能な天然の水産物にのみに与えられる認証で、別名「海のエコラベル」とも呼ばれています。水産資源や環境に配慮されているというのはもちろんですが、中でも過剰漁獲に対処することを掲げています。

現在、世界の水産資源の3分の1以上は持続可能でない量が漁獲されており、このままだと近い将来、食べることのできなくなってしまうものも多いです。

世界の人口も増えていく中、どのように持続可能な状態を保っていくのかを考え、取り組むためにもMSC認証は必要不可欠なマークです。

バイオマスマーク:生物由来の資源の利活用

バイオマスマークは、生物由来の資源を活用している製品に付けられるマークです。

バイオマス比率の下限値を10%とし、製品に含まれるバイオマスの割合を示しています。バイオマスの原料は、植物のみとされているため、石油資源や医薬品などは対象外となっています。

身近なところで例を挙げると、トイレットペーパーやボールペンにバイオマスマークがあることが多いです。

再生紙使用(R)マーク:再生紙の利用促進・普及啓発

再生紙使用(R)マークは、再生紙の古紙パルプ配合率を表示するためのマークです。ほかの環境ラベルとは違い、申請や届け出は不要で、誰でも自由に使用することができるというのがポイント。

ただし、マークの形を崩したり、正しい数字を表示したりすることが決められています。

使うハードルが低いということもあり、再生紙としてアピールする上では使い勝手の良いマークだと言えるでしょう。

まとめ:エコマークの付いている商品を手に取ってみよう

エコマークや環境ラベルは、見落としてしまいがちなものではありますが、少し意識するだけで色々なものについています。

何気なく手に取った商品でも、実はエコマークがついているなんてことも少なくありません。直接環境に影響を与えることはできないかもしれませんが、こういったマークの付いている製品を選択することで、エコな取り組みに参加することができます。

今まで使っていたものを見直してみて、エコマークの付いているものを積極的に選んでみてください。