「エシカル消費ってどういう意味?」
「エシカル消費は結局何を指してるの?」
エシカルという言葉は広がってきたものの、エシカル消費と聞いてピンとくる方は少ないです。
どのような意味を持っていて、どのような使われ方をするのでしょうか。
今回は、エシカル消費に着目して解説していきます。
エシカル消費の意味とは?概念や広まった背景
まずは、エシカル消費の意味や広まった背景から考えてみましょう。
意味を知ることで行動に移すことができ、背景を知ることで実のある行動をすることができるようになります。
難しく考えずに、こういう意味なんだなとなんとなくでも知っておくことが大切です。
エシカル消費の基本的な考え方
エシカルは「倫理的な」という意味を持っています。つまり、エシカル消費は、論理的な消費ということです。
とはいえ、「論理的な消費って何?」となりますよね。エシカル消費が意味するのは、自分のことだけを考えて消費するのではなく、環境や人など社会的な課題の解決につながるような消費をすることを意味します。
安くなんでも手に入る現代において、本当に必要なのか、環境や人にとってやさしいものなのかを考えて消費をするということです。
エシカル消費においては、法律や規則として決まっているわけではないものの、良識的に考えた際に正しいと思う行動をすることが大切。
環境や人のためにできることを自分で考えて選択するというのが、エシカル消費の第一歩となります。
エシカル消費が広まった背景
エシカル消費が広まった背景には、SDGsが大きく関係しています。SDGsは持続可能な開発目標のことで、世界が取り組むべき国際目標でもあります。
日本では、環境省と消費者庁がエシカル消費を推進しており、さまざまな取り組みも見られるようになりました。
環境省では、3Rや食品ロスの削減、省エネルギーなどを中心とした活動を実施。消費者庁では、サステナブルファッションや食品ロスの削減に向けた取り組みをしています。
具体的には、消費者庁が取り組んでいる「食べもののムダをなくそうプロジェクト」では、一般の人が取り組みやすいように工夫してエシカル消費を促しています。
こういった背景から、少しずつではありますが、エシカル消費は広まりつつあると言えるでしょう。
エシカル消費の柱となる3つの配慮
エシカル消費には、柱となる3つの配慮があります。
- 人・社会への配慮
- 地域への配慮
- 環境への配慮
それぞれどのような配慮が必要になるのかを考えてみましょう。
1.人・社会への配慮
人や社会へどのような配慮をすべきなのでしょうか。
一般的に、コンビニやスーパーに並んでいる商品の多くは、製造過程が見えない状態です。
しかし、商品やサービスの裏を覗いてみると低賃金で働かされていたり、長時間労働をさせられていたりすることがあります。
もちろん、日本に限った話ではなく、輸入しているものであれば海外の人も関わってくるでしょう。
そういった環境で製造されたものより、きちんとした環境で製造されたものを選ぶことで、より多くの人が持続可能な生活を送ることができます。
適正な労働条件で雇用して作られたものの証である、フェアトレード認証商品などを選ぶことで、人や社会への配慮につながります。
2.地域への配慮
地域への配慮も忘れてはいけません。地産地消なんて言葉もありますが、その地域で生産されたものは、その地域で消費するというのもエシカル消費です。
食品で言えば、海外から安く輸入できるものも多いですが、地域の食材を選ぶことで間接的に応援していることになります。
また、地域にある本屋さんや電気屋さんで購入することも、エシカル消費の配慮です。伝統工芸品などの、伝統をつないでいくということにも力になれるでしょう。
なんでもネットで手に入り、便利で簡単な世の中になりましたが、私たちを育ててきてくれた地域の復興も消費をする上で大切な観点です。
3.環境への配慮
エシカル消費と聞いて思い浮かべやすいのが、環境への配慮です。
地球の豊かな自然は人間の手によって少しずつ脅かされてきています。森林の減少や海面の上昇、海洋汚染など、さまざまな影響を与えているのは明らかです。
人々が自分たちだけのことしか考えず、大量に生産し、大量に消費してきた結果が今につながっています。
みんなが住んでいる地球の環境や問題に関して、関係ないと考えるのを放棄するのではなく、どういう行動ができるのかを考える必要があります。
エコな商品を選んだり、マイバッグやマイボトルを持ち歩いたりとできることは多いです。
エシカル消費の3つの柱の中でも、意識しやすいため、まずは環境への配慮から始めてみましょう。
エシカル消費と関連するマークには何がある?
エシカル消費をしようと考えても、どの商品やサービスを選べばエシカル消費につながるのでしょうか。
実は、エシカル消費に関連する認証やマークがあります。
いくつか例を挙げておきましょう。
- エコマーク:環境保全に貢献してくれる
- 有機JASマーク:農林水産大臣の定める品質基準や表示基準をクリアしている
- 国際フェアトレード認証ラベル:適正な労働条件で雇用して生産している
上記のようなマークやラベルを目印にすると、エシカル消費の判断がしやすくなります。
まとめ:エシカル消費に取り組もう!
エシカル消費は、私たち一人ひとりが社会的な課題に気付き、考えることで生まれます。
日本のGDPのうち、個人消費は約6割を占めていることを鑑みると、一人ひとりの行動がいかに大切かが分かります。
日々の生活の中で、その課題の解決のために、どんなことができるのかを考えることがエシカル消費の第一歩。
できることから始めて、少しでもエシカル消費ができるように