「出版社は省資源や省エネルギーのために何ができる?」
「出版社が省資源のために進めるべきことはどんなこと?」

環境問題の取り組みに関して世界中の関心が高まっている現在、省資源や省エネルギーを考えて取り組む企業も増えてきました。

少しでも環境への負荷が少ないようなものを使ったり、ムダなエネルギーは使わないようにしたりと取り組みはさまざま。

そんな中、出版社はどのような省資源・省エネルギーの取り組みができるのでしょうか?

今回は、出版社が省資源・省エネルギーのためにできることについてまとめてみました。

省資源・省エネルギーと出版社

出版社は主に本や雑誌を出版していますが、本や雑誌には多くの資源が使われています。

紙が使用されるのはもちろん、紙の生成に使われる大量の水や木も貴重な資源のひとつ。

さらに、本の生成の際に排出される二酸化炭素の排出量などを考えると、出版社と環境問題には高い関係性があることが分かります。

上記のほかにも、文字を印刷する際のインクや本を運ぶ際の二酸化の排出など、環境に配慮できる部分は多そうです。

実際に、出版社では環境問題に関する取り組みをしている企業が多く、業界全体が一丸となって省資源・省エネルギーに取り組んでいると言えるでしょう。

省資源・省エネルギーのために出版社は何ができる?

省資源・省エネルギーのために出版社ができることには、具体的にどのようなことがあるのでしょうか?

運搬量をまとめてできるだけ二酸化炭素の排出を少なくしたり、梱包材を変えたりとできることは多いですが、今回は以下の3つについてご紹介したいと思います。

  • 紙やプラスチックの代替となる素材の導入
  • 3Rの徹底
  • 省資源のためにできることの周知・促進

紙やプラスチックの代替となる素材の導入


本の素材をイメージしたときに真っ先にあがってくるのが「紙」です。

確かに紙は本を作る際には欠かせない素材であり、一番多く使われるものでもあります。

しかし、紙を作るには大量の木が必要となり、生成過程においても水などの資源を使っているのが現状です。

どうしても大量の資源を消費するため、リサイクルなどで資源の有効活用は行われていますが、それでもすべて賄えるわけではありません。そこで、最近注目されているのが、代替素材の導入です。

たとえば、木が主原料となっている紙から、石灰石などを主原料としている紙に替えるという方法があります。

森林資源や水資源をできるだけ使わないようにするというのは、出版社にとって有効な取り組みだと言えるかもしれません。

3Rの徹底

「リデュース」「リユース」「リサイクル」の3つを表す3Rは耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

出版社でも、この3Rを徹底することができれば、大きな省資源・省エネルギーに結びつけることができます。

リデュースでは、余分な資源を使わないために代替素材にしたり、梱包を工夫して余分な廃棄物がでないようにしたりすることを心がける。

リユースでは、使える資源やエネルギーを再利用する方法を考える。

リサイクルでは、可能な範囲で古紙などを集めて、新しい本などを作る。

このように、できることを少しずつやっていくだけでも、省資源・省エネルギーにつながるのです。

省資源のためにできることの周知・促進

出版社の強みは、情報を外に発信するということに長けていることです。

その強みを活かして、省資源・省エネルギーのために、どんな取り組みができるのかを周知・促進するのもできることのひとつ。

実際に刊行している雑誌に環境問題に関しての特集を組んでいるような出版社もあります。

省資源・省エネルギーの取り組みは出版社が取り組むことはもちろんですが、一人ひとりが意識することが重要です。

そのためにも、少しでも多くの人に重要性や手段を伝えるというのは、出版社にしかできないことだとも言えるでしょう。

出版業界では実際に取り組まれていることも多い

出版社として省資源・省エネルギーのために、どんなことができるのかを書いてきましたが、既に取り組んでいる出版社は多くあります。

出版社というよりも、出版業界全体が環境問題に積極的に取り組んでいるというのが正しいかもしれません。

少ない資源で効率良く本を生成するためのシステムを導入したり、リサイクルされた素材を使うようにしたりと多くのことに取り組んでいることが見て取れます。

また、出版業界に関わるところと協力して、環境問題に取り組んでいる出版社も多いです。

たとえば、運搬を請け負っている会社には、本をできるだけまとめて運搬するように依頼することも省エネルギーにつながっていると言えます。

このように、少しずつではありますが、着々と省資源・省エネルギーのために動いている出版社は多くなりつつあります。

まとめ:省資源・省エネルギーをもっと広く知ってもらうことが大切


省資源・省エネルギーに関して出版社は続々と取り組みを始めています。

出版社がいくら注力しても大きな成果は得られないのが環境問題の難しいところ。

一人ひとりが意識をすることで、大きな成果につながるため、より多くの人に知ってもらう必要があります。

最後に省資源・省エネルギーに関して出版社ができることをまとめておきましょう。

  • 紙やプラスチックの代替となる素材の導入
  • 3Rの徹底
  • 省資源のためにできることの周知・促進