「SDGsって結局なんのこと?」
「SDGsについて分かりやすく説明してほしい」

SDGs(エスディージーズ)という言葉を耳にしたことのある人は多いと思います。しかし、なんの言葉の略なのか、どういった意味を持っているのかを知っている人は少ないです。

確かにニュースなんかでも耳にすることは増えましたが、実際に説明するとなると難しいですよね。

そこで今回は、SDGsがなんのことなのか、分かりやすく簡単に解説していきます。

この記事を読めば、SDGsへの理解が深まります!

SDGsとは?簡単に分かりやすく言うと「持続可能な17の目標」

SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略で、持続可能な開発目標を指しています。

持続可能な開発目標とは、貧困や格差、気候変動による影響など、さまざまな世界の問題を根本的に解決するために達成すべき目標です。

2030年までを目途として、世界各国が目標のために取り組むべきことを掲げています。

分かりやすく一言で表すと、「2030年までにより良い世界を目指す国際目標」ですね。

SDGsのゴールは「人間にとって理想的な社会を目指すこと」

SDGsの最終的な目標は、2030年以降も人間にとって理想的な社会となっているということです。

2030年までの目標とされていますが、根本的にはもっと先の未来まで見据えた目標となっていることを理解しておきましょう。

実はSDGsには、MDGs(エムディージーズ)という前身となるものが存在しています。

MDGsは、「Millennium Development Goals」の略でミレニアム開発目標を指します。SDGsと同様に貧困、保健、教育、ジェンダーなど8つの目標が制定されていました。

MDGsは発展途上国を対象にしていましたが、今回のSDGsでは先進国も関係なく対象となっています。

世界中が、どのようにしてより良い未来を作っていくかがSDGsの焦点だと言えます。

17の目標を世界がひとつになって達成していく

SDGsには目標が17個制定されており、その中で169個のターゲットが設けられています。発展途上国、先進国は関係なく、すべての国と人類が目標に向かって行動することが求められています。

持続可能という言葉が難しいかもしれませんが、これは、人間の活動が自然環境に悪影響を与えず、その活動を維持できることを意味しています。

世界が協力するというのはハードルが高いことです。しかし、地球規模で物事を考えたときにお互い作用しあっているため、いずれにしても協力しなければなりません。

世代を超えてすべての国が尊重される世界を目指そうという取り組みです。

17の目標は169のターゲットに分類される

1.貧困をなくそう あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ
2.飢餓をゼロに 飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する
3.すべての人に健康と福祉を あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する
4.質の高い教育をみんなに すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
5.ジェンダー平等を実現しよう ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児が自らの意思決定により自発的に行動できるようにする
6.安全な水とトイレを世界中に すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネ ルギーへのアクセスを確保する
8.働きがいも経済成長も すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進する
9.産業と技術革新の基盤をつくろう 強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図る
10.人や国の不平等をなくそう 国内および国家間の格差を是正する
11.住み続けられるまちづくりを 都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする
12.つくる責任 つかう責任 持続可能な消費と生産のパターンを確保する
13.気候変動に具体的な対策を 気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る
14.海の豊かさを守ろう 海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する
15.陸の豊かさも守ろう 陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る
16.平和と公正をすべての人に 持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する
17.パートナーシップで目標を達成しよう 持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

上の表の通り、17の目標が定められており、それぞれの着地点も提示されています。

前述したように17の目標の中には169のターゲットが設定されており、細かく組み分けされていますが、すべてを覚える必要はありません。

なんとなくこういうことを言っているんだなくらいの感覚で覚えておけば十分だと言えるでしょう。

さらに言えば、この中でも自分でできることだけを意識しておくだけでも大きな一歩だと言えます。

SDGsに取り組むことで得られることは多い

SDGsに取り組むことで、将来的に世界がより良い方向へ進むということはもちろんですが、それだけではなく短期的に得られるものもあります。

企業としてSDGsに取り組むことで、ビジネスチャンスが広がったり、資金調達が有利に進められたりするのです。

SDGsの問題は、ジェンダーレスやフードロスなど社会の課題となっている部分も多く、これらを解決することで社会に大きく貢献していると認識されるようになります。

企業として社会貢献をしているというブランディングにもなり、さらに競合との差別化にもなるため、ビジネスを加速させるのに一役買ってくれます。

さらに、SDGsに取り組んでいる企業を対象とした「ESG投資」という資金調達方法もあります。SDGsに取り組んでいることを上手くアピールすることができれば、思わぬところからの資金調達も可能になるというわけですね。

SDGsは国や企業だけでなく個人単位で取り組むことが必須

SDGsは国や企業が中心となって取り組んでいるように見られがちです。確かに、情報の発信や大きな取り組みとなると、そういったところが目立ちがちになります。

しかし、SDGsの達成に向けて欠かせないのが個人単位での取り組みです。いかに国が呼びかけようとも、一人ひとりが行動をしなければ何も変わりません。

フードロスの問題にしろ、ジェンダーレスの問題にしろ、小さな積み重ねが大きな成果を生み出すことにつながります。

「自分にできることは何か?」を考えるだけでも意識は変わり、やがて行動が変わっていくもの。

SDGsの中で共感できるものや自分でもできそうなことを見つけて、積極的に行動していきましょう。

まとめ:SDGsを分かりやすく説明できれば一人前!

SDGsは確かにとっつきにくい言葉ではあります。しかし、紐解いてみると、意外と当たり前に思うようなことを言っていることも多いです。

理解すること自体は難しくないと言えるでしょう。

最後に今回の記事をまとめておきます。

  • SDGsは「2030年までにより良い世界を目指す国際目標」
  • SDGsは17の目標と169のターゲットから成り立っている
  • 国や企業はもちろん、個人としての取り組みも重要

SDGsについて説明できるようになったら、SDGsの17の目標にどのようなことが掲げられているのかを覚えてみてくださいね。