「海洋保全に取り組まないとどんなことが起こるの?」
「海洋保全は私たちの生活にどのように影響してくる?」
海洋保全をしましょうと言われても、なぜ必要なのかを理解しないとなかなか行動には移せません。
実際のところ、「直接的に関係ないのであれば、取り組まなくても大丈夫なのでは?」と考える人もいるはずです。
しかし、海洋保全に取り組まないと、将来的に大きな影響が出ると言われています。
そうした影響が出始めている今のうちに、海洋保全には取り組んでおくべきだと言えるでしょう。
海洋保全への取り組みはなぜ必要?
そもそも海洋保全への取り組みは、なぜ必要なのでしょうか。
ここを理解しないことには、行動をする意味も分からないままです。結論として、失われつつある海洋生物の多様性や海洋環境を守るために必要になってきます。
海洋汚染や地球温暖化、海水温の上昇など、海の本来のあるべき姿が失われているのには様々な原因があります。
そのほとんどが、我々人間が引き起こしたことの影響によるものです。環境に負荷のかかることをできるだけ減らし、今ある海洋状態を保持するためにも、海洋保全への取り組みは大切だといえます。
これからも、今と同じように海洋資源を使うためにも、必要なことですね。
海洋保全に取り組まないとどんな影響がある?
海洋保全に取り組まないことで、どんな影響があるのでしょうか。
すぐに影響が出るということは考えにくいですが、将来的にはかなり大きな影響があります。
具体的に、どのような影響があるのか見ていきましょう。
将来的に今いる魚がどんどんいなくなってしまう
日本食の代表である、お寿司。このお寿司が将来、食べられなくなってしまうかもしれません。
WWFによると、1970年から2012年までの間に、世界全体で約50%もの海洋生物が減少しているというデータがあります。
マグロやウナギは絶滅危惧種にも指定され、さんまも水揚げ量はどんどん減少していますね。
こういった魚は漁獲量の制限を行ってはいるものの、この制限でどのくらいの魚が増えるかは明確ではないのが現実。
実際に、過去に比べて魚が減っているため、近い将来には魚がほとんどとれなくなることも考えられるのです。
プラスチックで海が汚染され生態系も変化する
プラスチックごみは世界中の海で溢れかえっており、着実に海洋汚染に繋がっています。
どんどん捨てられていくプラスチックごみは、海に累積されて、2050年には魚よりもプラスチックごみの方が多くなるとの見解も出ているくらいです。
こうなれば当然、生態系は変化していくことは避けられません。今いる魚はどんどん減っていき、食べることすらできないような魚が増えることも十分に考えられるでしょう。
プラスチックごみを食べた魚が浜に打ち上げられる日も近いかもしれませんね。
1週間に「5g」これは何の数字?
1週間「5g」これが何の数字か即答できる人は少ないでしょう。この数字、実は人が摂取しているマイクロプラスチックという小さなかけらの総量です。
5gは、身近なものに例えるとクレジットカード1枚分の重さ。これを毎週摂取していると考えると恐ろしいですね。
1ヶ月でクレジットカード4枚分、1年で48枚分ものマイクロプラスチックを食べている計算になります。
健康への影響は今のところ明確には出ていませんが、少なくとも良い影響があるとは思えないでしょう。クレジットカードを食べている自分を想像すると、ゾッとしますね。
これらのプラスチックは、食物連鎖の中で魚がマイクロプラスチックを食べて、体内に吸収していくことで人間の体にも摂取されると考えられています。
人間が捨てたものが巡り巡って、自分たちに返ってくるというのが分かるデータであると言えるでしょう。
海の生物だけでなく間接的に人間にも影響が
海洋保全に取り組まないと海洋生物は大きな影響を受けることになります。個体数の減少や種類の減少は、まず避けられません。
海洋生物からしたら大迷惑ですよね。
そして、海洋生物を経由して最終的には、マイクロプラスチックのように人間にも影響を及ぼすことになるのです。
食べることのできる魚が減ってしまえば、日本は大きな損失は免れず、経済的にも追い込まれることも考えられます。
こうした未来を避けるためにも、海洋保全には積極的に取り組むべきだと言えるでしょう。
まとめ:海洋保全に取り組まない選択肢はない!
ここまで読んでいただければ、海洋保全に取り組まない選択肢はありません。
もちろん、日本だけでなく、世界中で海洋保全は行われています。それでも、海洋環境を回復させるには膨大な時間がかかると言われています。
もしも、海洋保全に取り組まなければ、近い将来大きな後悔をすることになるでしょう。
最後に、今回の記事をまとめておきましょう。
・海洋保全は海の環境を守るために必要不可欠
・海洋保全に取り組まないと魚を食べることができなくなる可能性がある
・海洋保全は最終的に人間にも影響を及ぼす
まずは、できることから海洋保全に取り組んでみてくださいね。